Platform SDK: DirectX |
透過型ブリットにより、スプライトをアニメーションする際に非矩形のブリットによる動画を作成できる。通常、スプライト イメージは非矩形であるが、ブリットは常に矩形であるため、スプライトの境界矩形内の各ピクセルがデータ転送の一部となる。透過型ブリットにより、スプライト イメージ部分以外の各ピクセルは、ブリットがその転送先にイメージを移動する際に透過型として扱われて転送される。このため、これらのピクセルは、バックグラウンド イメージ上のピクセルの色をオーバーライトしない。
スプライトを作成する場合、透過性カラー キーとして使用する任意の色や色域を選択する。これは、決して透過性カラー キー以外に使用しない単一の色で、要求されるイメージ部分以外のスプライト矩形部分全体を満たすために使用される。スプライトを含むサーフェスのカラー キーを設定するのは実行時である (必要であれば、このカラー キーはイメージの左上隅のピクセル色に自動的に設定できる)。続いて起こるブリットは、色に適合するピクセルを無視するようカラー キーを利用できる。この種のカラー キーは転送元カラー キーという。
また、ハードウェアが転送先カラー キーイングをサポートする転送先サーフェスのカラー キーも使用できる。この転送先カラー キーは、スプライトがオーバーライトできるピクセルに対して使用される。たとえば、前景イメージでタスクをしているとする。このイメージは、窓付きの部屋の壁のように後ろに渡すためのスプライトをサポートする。作業者は任意の色 (イメージ以外の場所で使用されない色) を選択し、窓の外に空を表わす。転送先サーフェスに対してこのカラー キーを設定し、そのサーフェスにスプライトをブリットする場合、スプライトのピクセルは転送先カラー キーを使用するピクセルだけをオーバーライトする。この例では、スプライトは壁や窓枠ではなく窓の中だけに表示される。この結果、スプライトは部屋の外側にあるように見える。
転送元および転送先カラー キーを組み合わせることができる。この例では、スプライトが転送元カラー キーを使用することもできるが、その場合スプライトの境界矩形全体から空のバックグラウンドを切り出すことができない。