Platform SDK: DirectX

コンパイルの準備

[Visual Basic]

ここでは、C++ でのアプリケーション開発について説明する。Visual Basic については、「Visual Basic プログラミングについて」を参照すること。

[C++]

この SDK に含まれている各サンプルには、それ用のソース ファイル、プロジェクト リソース、リンカなどの設定情報を記述した Microsoft® Visual C++® のプロジェクト ファイル (MDP ファイル) が用意されている。しかし、サンプルを確実にコンパイルし、リンクするには、サンプルをコンパイルする開発者が若干設定作業を行わなければならない場合もある。また、独自に新しいプロジェクトを作成する場合は、そのプロジェクト用の設定情報を開発者が自分で用意しなければならない。(サンプルについては、必要なライブラリに関する情報を提供する目的で、汎用的な makefile も用意してある。Microsoft Visual C++ 以外のコンパイラを使ってサンプルをコンパイルする場合は、この makefile を参照した上で、各自が使用している環境に合わせて適宜このファイルを修正すること。) ここでは、DirectX のサンプルにも、開発者が独自に開発する DirectX アプリケーションにも該当する内容を説明する。

Visual C++ でプロジェクト ファイルを開いた後、アプリケーションをコンパイルする前にいくつかの設定値をチェックしなければならない。以降の説明は、Microsoft Visual C++ 5.0 および 4.2 に有効であるが、Visual C++ のほかのバージョンおよびその他のコンパイラでも同等の設定値を設定できるはずである。Version 5.0 または 4.2 の Visual C++ を使っていない場合、これらの設定値を変更する方法については、使用している開発環境で提供されるドキュメントを参照すること。

注 :  以降の説明ではデフォルトのインストール パス (C:\Mssdk\Include および C:\Mssdk\Lib) を使い、ファイルの場所を記述する。インストール パスは異なる場合もある。

インクルード ファイルの検索パス

ヘッダー ファイルのパスが正しいこと、および DirectX のヘッダー ファイルのディレクトリがコンパイラに最初に検索されるパスになっていることを確認すること。インクルード パスを確認するには、[ツール] メニューの [オプション] をクリックし、[ディレクトリ] タブをクリックする。これにより、次のようなダイアログ ボックスが表示される。

ここでリストの先頭に表示されているパスが、最新の DirectX のヘッダー ファイルを置いているフォルダになっていなければならない。このデフォルト パスは、C:\Mssdk\Include である。このパスが表示されていない場合は、それをリストに追加し、[ディレクトリ] タブ内のツールバー コントロールを使ってそのパスをリストの先頭へ移動すること。

リンカの検索パス

リンカがリンク ライブラリを検索する際に使用する検索パスと、その検索順を確認すること。リンクの検索パスのリストも、[ディレクトリ] タブで確認できる。これを行うには、インクルード ファイルの場合と同様に [ツール] メニューの [オプション] をクリックし、[ディレクトリ] タブをクリックする。ダイアログ ボックスが表示されたら、[表示するディレクトリ] ドロップダウン リスト ボックスの [ライブラリ ファイル] をクリックする。これにより表示されたリストの先頭のパスが、最新の DirectX のリンク ライブラリを置いているフォルダになっていなければならない。このデフォルト パスは、C:\Mssdk\Lib である。(ボーランド用のリンク ライブラリは、デフォルト フォルダの下の Borland フォルダに用意されている。)

プロジェクトのリンク ライブラリ

この設定値はプロジェクト ファイル内で指定されるため、サンプルと一緒に提供されたプロジェクト ファイルを使用する場合は、この設定を確認する必要はない。新規アプリケーションの場合は、確認が必要である。確認するには、[プロジェクト] メニューの [設定] をクリックする (Visual C++ 4.2 では、[ビルド] メニューの [設定] をクリックする)。このコマンドを実行すると、次のようなダイアログ ボックスが表示される。

DirectX を使用するアプリケーションは、必ず Dxguid.lib インクルード ライブラリをリンクする。このライブラリは、すべての DirectX Foundation COM インターフェイスのためのグローバル ユニーク識別子 (GUID) を定義している (単独のソース モジュール内で、その他のすべてのインクルードに先立って INITGUID を定義してから、ステートメントを定義するという方法をとってもよい)。さらに、アプリケーションが適切な標準 DirectX リンク ライブラリにリンクされることも確認しなければならない。次の表に示すのは、利用可能な各種 DirectX 基本コンポーネントと、それに対応するリンク ライブラリの一覧である。

コンポーネント リンク ライブラリ (*.lib)
Direct3D 直接モード D3dim.lib、D3du.lib
Direct3DX ユーティリティ ライブラリ D3dx.lib、D3dxd.lib (デバッグ)
Direct3D 保持モード D3drm.lib、D3dxof.lib
DirectDraw Ddraw.lib
DirectInput Dinput.lib
DirectMusic なし。
DirectPlay Dplayx.lib
DirectSetup Dsetup.lib
DirectSound Dsound.lib
(すべてのコンポーネント) Dxguid.lib