Platform SDK: DirectX |
ここでは、C++ でのアプリケーション開発について説明する。Visual Basic については、「DirectMusic クラスの概要」を参照すること。
ミュージック データを再生するには、次のオブジェクトとインターフェイスを使用する。このグループのインターフェイスには、全部で 75 以上のメソッドがあり、DirectMusic アプリケーションにおいて主要な役割を演じる。
DirectMusicPerformance オブジェクトは、音楽再生の総合的なマネージャである。IDirectMusicPerformance インターフェイスを通して、ポートの追加と削除、音色のダウンロード、グラフ (ツールの集合) の付加、複数のセグメントのイベント通知の管理、およびセグメントの演奏を行う。
DirectMusicSegment オブジェクトはデータのチャンクを表す。ほとんど場合は音楽の部品で、1 つまたは複数のトラックに含まれる。通常、セグメントはファイルからロードするか、実行時に DirectMusicComposer オブジェクトを使って作成する。セグメントを演奏するには、アプリケーションは IDirectMusicSegment インターフェイス ポインタを IDirectMusicPerformance::PlaySegment メソッドに渡す。
IDirectMusicSegment インターフェイスのメソッドは、タイミング、ループ、イベント通知、トラック、ツール グラフ、およびセグメントのその他のさまざまなパラメータの管理に使われる。
演奏中のセグメントのインスタンスは、もう 1 つのインターフェイス IDirectMusicSegmentState によって表される。このインターフェイスのメソッドは、再生の状態に関する情報を返す。パフォーマンスはこのインターフェイスへのポインタを使って、セグメント インスタンスの停止または削除を行う。
特定の種類の時間ベース データのチャンクは DirectMusicTrack オブジェクトによって表されるが、より単純にはトラックと呼ばれる。IDirectMusicTrack インターフェイスのメソッドを使って、データの設定と取り出し、データの演奏、および通知の設定が行える。通常、トラックの処理はそれらのトラックを保持する DirectMusicSegment オブジェクトのメソッドによって行われるので、ほとんどのアプリケーションではこのインターフェイスを直接使うことはない。
注 : DirectMusicTrack は、音色トラックと同じものではない。DirectMusicTrack は、MIDI メッセージ、コード進行、バンド変更など、あらゆる種類の時間ベースのデータを表す。