Platform SDK: DirectX

受動ディスプレイ デバイス

ヘッドマウント ディスプレイや自動ステレオグラフィックス ディスプレイなどの受動ステレオ ディスプレイは、能動デバイスよりも制御が簡単である。受動ディスプレイには、各々の眼が別のビューを受け取るように構成された個別の表示 (または単一の表示領域) がある。DirectDraw は、単一の表示サーフェスに左と右のサーフェスを作成する。表示サーフェスのスキャン データがデバイスに送られ、デバイスはそのデータを適切な場所に配置する。たとえば、ヘッドマウント ディスプレイでは、単一の 640 × 480 表示サーフェスを、左右それぞれ 320 × 480 のサーフェスで構成された並列ユニットとして扱う必要がある。この場合、ディスプレイ デバイスは適切なイメージを各眼の前に配置する。

受動デバイスでは同期の問題がないので、サーフェス フリップは、フリップされたサーフェスに論理的に 2 つ (左と右) のサーフェスが存在することを除けば、基本的に非ステレオ サーフェス フリップと同じである。

一般に、受動ディスプレイ デバイスでは、ディスプレイのピクセルの 1/2 を左の眼に、残りの 1/2 を右の眼に表示する。このようなデバイスとしては、ヘッドマウント ディスプレイや、ピクセル列を左と右の眼に交互にフィルタリングする画面のグレーティング オーバーレイ機能を持つモニタなどがある。各眼は、モニタのリフレッシュ レートでイメージを表示する。