第7章:カットスロート(Cutthroat)

カットスロートは、エリミネーション(elimination)とも呼ばれる気楽なゲームです。通常のゲームが2人で行われるのに対し、3人で行います。あなたが3人でするゲームを探しているのなら、またちょっと新しいゲームを楽しんでみたいとき、カットスロートは理想的です。

 それぞれのプレイヤーは1-5、6-10、11-15のボールのセットを与えられます。他のビリヤードゲームとは違って、プレイヤーは自分のボールをポケットする代わりに、他のプレイヤーのボールをポケットします。自分のボールのセットがすべてポケットされてしまうと、そのプレイヤーはゲームから降ろされます。他の2人のプレイヤーが降りたときに、自分のボールがテーブル上に少なくとも一つ残っているプレイヤーが勝ちとなります。

遊び方

 カットスロートでは、1から15までの15個の的球と手球を使用します。それぞれのプレイヤーの目標は、相手のボールのセットををポケットすることです。スターティングプレイヤーには1-5のボール、2番目のプレイヤーには6-10、3番目のプレイヤーには11-15のボールのセットが割り当てられます。相手のボールがすべてポケットされたときに、まだテーブルの上に自分のボールが残っているプレイヤーが勝ちとなります。

 プレイヤーは、コールショットをする必要はありません。プレイヤーのイニングは、相手の的球をポケットに入れ損ねるか、ファウルしたときに終了します(下のファウルの項を見て下さい)。

オープニングブレイク

 カットスロートでのオープニングブレイクは、プリファレンスメニューで指定されたスターティングプレイヤーが行います。ブレイクショットはヘッドラインよりも手前から行わなければなりません。これ以外にオープニングブレイクの条件はありませんが、”紳士的なプレイ”という観点からは、これが強制されない場合にも同様にオープニングブレイクを行うことが要請されます。

 オープニングブレイクでファウルにならずにポケットされたボールは、すべてポケットされたままとなります。いずれかの相手のボールをポケットした場合はプレイヤーのイニングが続きますが、自分のセットのボールだけをポケットした場合はそのプレイヤーのイニングは終了し、次のプレイヤーのイニングが始まります。

 プレイヤーがブレイクでボールをポケットできなければ、そのプレイヤーのイニングは終了し、次のプレイヤーのイニングが始まります。

 プレイヤーがブレイクでスクラッチした場合はファウルとなり、通常のスクラッチのルールが適用されます(下のファウルの項を見て下さい)。

適正なショット

 手球が、テーブル上の相手の的球以外の的球に当たる前には、いずれかの相手の的球に当たる必要があります(つまり、プレイヤーは手球を最初に自分の的球に当ててはいけません)。

 プレイヤーが自分のイニングを続けるには、相手のボールをポケットしなければなりません。プレイヤーがどちらかの相手のボールをポケットし損ねたとき、そのプレイヤーのイニングは終了し、次のプレイヤーのイニングとなります。

ファウル

 プレイヤーが次に述べるような理由によりファウルとなったとき、そのプレイヤーのイニングは終了します。ファウルの間にポケットに入ったそのプレイヤーのボールはすべてスポットに置き直されますが、ポケットに入った相手のプレイヤーのボールははそのままにされ、相手のプレイヤーのイニングとなります。

 スクラッチ: プレイヤーは手球をポケットしてはいけません。スクラッチの間にポケットされた相手の的球はスポットに置き直されますが、さらにそれぞれの相手のボールが、もう一つづつスポットに戻されます。ゲームから降ろされたプレイヤーも、スクラッチがあれば自分のボールがテーブル上にあることになるわけですから、またゲームに戻ることができます。スクラッチの後、次のプレイヤーにヘッドラインより手前でのボール・イン・ハンドが与えられます。

 ヘッドラインより手前からの不正なショット: プレイヤーがヘッドラインより手前でのボール・イン・ハンド(ボール・イン・キッチン)を与えられているとき、最初にキッチンから手球を突き出さないかぎりキッチンの中の的球にショットすることはできません。手球がクッションに当たり、跳ね返ってきてキッチンの中の的球に当たるようなショットは適正です。 注意:プレイヤーは、キッチンの中になければどんな的球にでも、ルールに則ってショットすることができます。

スコアリング

 カットスロートではスコアはつけません。相手のボールがすべてポケットされたときに、まだテーブルの上に自分のボールが少なくとも一つ残っているプレイヤーが勝ちとなります。

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