
コンセプト:NetInfo バインドについて
Mac OS X のコンピュータは起動時に、そのローカルディレクトリ・ドメインを共有 NetInfo ドメインにバインドできます。共有 NetInfo ドメインは、ほかの共有 NetInfo ドメインにバインドできますバインディングプロセスによって NetInfo ドメインの階層構造が作成されます
NetInfo の階層は分岐構造になっています。階層の最下位にあるローカルドメインが共有ドメインにバインドされると、その共有ドメインがほかの共有ドメインにバインドされ、そのドメインがさらに別のドメインにバインドされてゆきます。各ドメインは、1 つの共有ドメインにのみバインドされますが、共有ドメインには任意の数のドメインをバインドできます共有ドメインは親ドメインと呼ばれ、そこにバインドされている各ドメインは子ドメインです。階層の最上位には別のドメインにバインドされない共有ドメインが 1 つあり、これがルートドメインになります。
Mac OS X のコンピュータは、3 つのプロトコル(静的、ブロードキャスト、DHCP)のいずれかを使って共有 NetInfo ドメインにバインドできます。
- 静的バインディングの場合、共有 NetInfo ドメインのアドレスおよび NetInfo タグを指定します静的バインディングは、一般的に、共有ドメインのコンピュータを、そのドメインにアクセスする必要があるコンピュータと同じ IP サブネットに置かない場合に使用されます
- DHCP バインディングの場合、DHCP サーバは自動的に共有 NetInfo ドメインのアドレスおよび NetInfo タグを提供しますDHCP バインディングを使用するには、NetInfo 上位層のアドレスとタグを提供するように、DHCP サーバを設定する必要があります
- ブロードキャストバインディングの場合、コンピュータは IP ブロードキャスト要求を送信して、共有 NetInfo ドメインを探します共有ドメインを運用しているコンピュータは、そのドメインのアドレスおよびタグを返します
ブロードキャストバインディングの場合、IP ブロードキャストを転送するように設定された同じ IP サブネットまたはネットワークに両方のコンピュータがある必要があります
上位ドメインの NetInfo タグは、「network」に設定されている必要があります。
親ドメインは、ブロードキャストバインディングを使ってバインドできる各コンピュータのマシンレコードを所有している必要があります。
複数のバインディングプロトコルを使用するようにコンピュータを設定している場合、1 つのプロトコルに上位ドメインが存在しないときは、別のプロトコルが使用されますプロトコルは静的、DHCP、ブロードキャストの順に使用されます。