「劇場版 ディスプレイキャプチャー あれ 〜圧縮された動画〜」 ヘルプ


目次
1. はじめに
2. ファイルの構成
3. TOMOYO.exe の説明
 3-1. ウィンド構成
 3-2. 制御ウィンド
 3-3. 設定ウィンド
 3-4. コマンドラインから呼び出す
4. KERO.exe の説明
5. TIMER.exe の説明
6. 注意と免責
7. Q&A
8. むずかしいこと
9. おわりに
1. はじめに
このたびは「劇場版 ディスプレイキャプチャー あれ 〜圧縮された動画〜」(以降「劇あれ」)をご利用いただき,まことにありがとうございます.
このファイルには当ソフトウェアに関する情報を書き記してありますので,あらかじめ目を通した上でご利用ください

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2. ファイルの構成
「劇あれ」を利用するのに必要なファイルは以下の3つです.

1. TOMOYO.exe
主に録画処理を行う実行ファイルです.この実行ファイルを利用して録画した内容は "info.dat" 及び "○○.tmp(○○部分には数字が入る)","tmp.wav" と言う名前のファイルで保存されます.これら3種類のファイルは同じフォルダ内に存在する必要があります.
2. KERO.exe
TOMOYO.exeによって作成された "info.dat","○○.tmp","tmp.wav"の3種類のファイルから動画ファイルもしくはビットマップファイルの作成を行います.初期設定では,録画終了時に TOMOYO.exe が自動的に KERO.exe を立ち上げるようになっております.手動で一時ファイルから動画やビットマップの作成を行いたい場合は,KERO.exe のアイコンに "info.dat" をドラッグ・アンド・ドロップしてください.
4. 一時ファイル
TOMOYO.exe によって生成される "info.dat","○○.tmp","tmp.wav"の3種類のファイルです.KERO.exe では,これらのファイルを元に,動画ファイルもしくはビットマップファイルの作成を行います.その際,これら3種類のファイルはすべて同じフォルダ内に存在する必要があります.また,MPEG圧縮を行う際には,これらの他に "tmp.m1v" と "tmp.mp2" と言うファイルを作成する事があります.
注意!
"info.dat" と同一フォルダ内に一時ファイル以外の "○○.tmp","tmp.wav","tmp.m1v","tmp.mp2"と言った名前のファイルを置いておくと,一時ファイルと誤認して削除してしまったり,妙な挙動を示す可能性がありますので,そう言った紛らわしい名前のファイルは決して置かないようにしてください.
5. 中間ファイル
KERO.exe によって MPEGファイルを作成する際に作成される "tomp.obj","○○.obj","frame.array","obj.array"と言う名前のファイル群です.MPEGファイルの作成に成功すれば自動的に削除されるようになっておりますので,基本的にはあまり意識しておく必要はありません.ただし,MPEGファイル作成中に何らかの問題が発生した場合,これらのファイルが残る可能性があります.その際には,KERO.exe に "tomp.obj" をドラッグ・アンド・ドロップする事で,再度MPEGもしくはAVIの作成が可能になります.
注意!
"tomp.obj" と同一フォルダ内に中間ファイル以外の "○○.obj","tmp.wav"と言った名前のファイルを置いておくと,中間ファイルと誤認して削除してしまったり,妙な挙動を示す可能性がありますので,そう言った紛らわしい名前のファイルは決して置かないようにしてください.

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3. TOMOYO.exe の説明
3-1. ウィンド構成
「劇場版あれ」のメインウィンドは図1のような構成になっています.

メインウィンド @ 制御ウィンド
A 設定ウィンド
図1.メインウィンドの構成

以降,それぞれのウィンドの内容を順次説明していくことにします.

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3-2. 制御ウィンド
「劇場版あれ」の動作を制御するためのボタンが並んでいます.それぞれのボタンの働きは
録画ディスプレイのキャプチャーを開始します.
停止ディスプレイのキャプチャーを停止します.
隠すメインウィンドを非表示にします.
非表示にしたメインウィンドを新たに表示したい場合は,「隠す」として設定してあるホットキー(デフォルトではCtrl+H)を押すか,タスクバーに格納されたアイコンを右クリックして出てくるメニュー(図2)の「メインウィンド」を選択します.
詳細設定ウィンド部分の表示,非表示を切り替えます

タスクバーのメニュー

図2.タスクバーのメニュー
【特殊な使い方】
■タイマー録画
数字キーを押しながら録画開始ボタンを押すと(ホットキーでも可),ある程度待ってから録画を開始します(例えば「3」キーを押しながら録画開始ボタンを押すと,ボタンを押してから3秒後に録画をはじめます).フルスクリーンのゲーム等を録画したい場合はホットキーが利かない可能性がありますので,このように録画を開始する時間を遅らせて,録画開始ボタンを押した後に対象アプリケーションを立ち上げるようにしてください.

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3-3. 設定ウィンド
「劇場版あれ」の動作設定には大別して以下の3つがあります. それぞれの内容は以下のようになっております.

■ 設定1
主に録画する範囲を設定します.
■ 絶対座標指定
デスクトップに対する座標で録画範囲を指定します
カーソルを中心とする範囲を録画読んで字のごとく,マウスカーソルを中心とする範囲を録画します.録画範囲のサイズは,上記で説明した「高さ」と「幅」を指定するテキストボックスの値を使用します.
左上録画範囲左上部分のデスクトップ上でのX,Y座標を指定します.
高さ録画範囲高さのデスクトップ上での値を指定します.
録画範囲横幅のデスクトップ上での値を指定します.
範囲選択このボタンを押すとメインウィンドが非表示になり,その状態でマウスでデスクトップをドラッグすると,録画範囲の「左上の座標」,「高さ」,「幅」を指定することが出来ます.
■ ウィンドウ指定
上記の項目がデスクトップに対する座標で録画範囲を指定したのに対し,録画するウィンドを指定し,そのウィンドのみを録画するようにします.
注意!
この項目が選択されている場合,録画中に録画対象のウィンドに対して「削除する」,「画面の外にずらす」,「サイズを変更する」等の操作を加えると悲惨なことになります.絶対に止めてください.
Client領域のみ録画この項目にチェックを入れていると,上記の「録画ウィンドを指定」が選択されている場合,指定されたウィンドのクライアント領域(キャプションやふちをのぞいた部分(?))のみを録画するようになります.用途不明です.
アクティブウィンドを録画この項目にチェックを入れていると,上記の「録画ウィンドを指定」が選択されている場合,録画開始時にアクティブになっているウィンドを録画するようになります.微妙に便利です.
なお,この項目にチェックを入れていると,以下の「ウィンドリスト」と「クリック選択」が使用不能になります.

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■ 設定2
主に録画方法の設定を行います.
スケール録画するときの時間単位[秒]を指定します.
レート上記の「スケール」で設定した時間単位あたり取り込むフレームレートを設定します.たとえばスケールが2,レートが7なら2秒あたり7フレームの画像を取り込むことになります.レートは最大60まで指定可能ですが,CPUやHDの速度の関係上,指定した通りのスケールとレートで録画するわけではありません.
カーソルの録画画面を取り込む際に,カーソルも一緒に録画します.
DirectDraw を利用する録画の際にDirectDraw を利用するかどうかを設定します.
垂直同期を取る筈なので,録画結果のちらつきが幾分マシになるとは思いますが,正直自信ありません.
録音マイクを使って録音します.スピーカーから出力される音を録音したい場合は,PC の Line-Out 端子と Line-In 端子をつなぐようにしてください.
音質録音時の音質を設定します.
自動的に一時ファイルを処理する録画終了時に,自動的に "Kero.exe" を立ち上げて,BMP,AVI,MPEG の作成を行います.このとき,"Kero.exe"が"TOMOYO.exe"と同じフォルダに存在する必要があります.
圧縮一時ファイルの圧縮形式を指定します.CPU速度とHDの転送速度の兼ね合いによりますが,CPUの速度が速い場合は,一時ファイルを圧縮したほうが録画の際のフレームレートが上がります.現時点では
  • 無し
  • 零ハフ圧縮
  • PNG
の2つが選択可能です.

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■ 設定3
上記2種以外の設定を行います.
ホットキー ここでは制御ウィンド部分の「録画」「停止」「隠す」のボタンに対応するホットキーの設定を行うことが出来ます.それぞれのデフォルト値は
  • 録画 : Ctrl + S
  • 停止 : Ctrl + E
  • 隠す : Ctrl + H
となっています.
一時ファイルを作成するフォルダ 一時ファイルを作成するフォルダの設定を行います.設定したフォルダが存在しない場合は,"TOMOYO.exe"の存在するフォルダに"tmp"と言うフォルダを作成します.
一時ファイルサイズの最大値 一時ファイルのサイズの最大値を設定します.

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■ コマンドラインから呼び出す
Ver.2.3 以降は,コマンドラインから呼び出すことで,一定時間の録画が可能になります.
これにより,タスクスケジューラなどを用いた予約録画が可能になります.

コマンドラインから呼び出す際は,以下のように呼び出します.

> TOMOYO.exe [オプション] 録画時間

ただし,録画時間の単位は「秒」です.
このとき指定可能なオプションは以下の通りです
オプション内容
-a録画範囲を指定します.
範囲を指定する際は,録画範囲の左端,上端,右端,下端の座標を
-a (左,上,右,下)
のように指定します.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの範囲)が録画されます.
設定ファイルが存在しない場合は,デスクトップ全体が録画されます.
-s録画する際のスケールを設定します.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,1です.
-r録画する際のレートを設定します.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,8です.
-m一時ファイルのサイズの最大値(単位MB)を設定します.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,100MBです.
-e一時ファイルの圧縮方法を設定します.
圧縮を行わない場合は 0,0ハフ圧縮を行う場合は 1,PNG圧縮を行う場合は 2を指定します.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,0ハフ圧縮です.
-D録画にDirectDrawを使用します.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,FALSEです.
-d録画にDirectDrawを使用しません.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,FALSEです.
-W録音を行います.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,FALSEです.
-w録音を行いません.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,FALSEです.
-Cカーソルを録画します.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,FALSEです.
-cカーソルを録画しません.
これを指定しなかった場合は,設定ファイルに残っている値(最後に「劇あれ」を起動したときの値)が利用されます.
設定ファイルが存在しない場合は,FALSEです.
-k録画終了後,KERO.exe を起動させて,自動的に一時ファイルをBMP・JPEG・AVI・MPEGに変換します.
このオプションを指定した場合,k以降に以下のようなオプションを指定することで,更に細かい設定が行えます.
オプション内容
bビットマップの作成を行います
jJPEG の作成を行います
a無圧縮 AVI の作成を行います
mMPEG の作成を行います
このとき,各種パラメータは設定ファイルに残っている値を使用します
r作業が終了しても,一時ファイルの削除は行いません
R無事作業が終了した場合は,一時ファイルを削除してしまいます
なお,R,r ともに指定されていない場合の一時ファイルの処理は,設定ファイルに残っている値を参照します.

たとえば,
> TOMOYO.exe -a (100,100,200,200) -s 1 -r 24 -e 1 -DCw -kbaR 10
と指定したとしますと,
録画範囲左上の座標が(100,100),右下の座標が(200,200)となる四角形の範囲
スケール1
レート24
圧縮方法0ハフ圧縮
DirectDraw使用
カーソル録画する
録音しない
録画時間10秒
録画終了後の処理一時ファイルからビットマップと無圧縮AVIを作成し,作業終了後に一時ファイルは自動的に削除します

となります.

なお,コマンドラインから起動した時の設定は保存されません.
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4. KERO.exe の説明
KERO.exe では TOMOYO.exeによって作成された "info.dat","○○.tmp","tmp.wav"の3種類のファイルから動画ファイルもしくはビットマップファイルの作成を行います.各ファイル作成画面は以下の通りです.

■ Bitmap
Bitmapエンコード設定画面は図3のようになっています.ここではビットマップを格納するフォルダのパスを設定します.作成されたビットマップは,"○○.bmp"(○○には数字が入る)と言う名前で,指定したフォルダ内に格納されます.
ビットマップの保存
図3
■ AVI
AVIエンコード設定画面は図4のようになっています.ここでは作成するAVIファイルのパスを設定します.また,ビデオデータやオーディオデータの圧縮方法もここで設定します.「劇あれ」では,使用しているPC内に存在するDLLファイル(これは小紅が作ったものではありません)を用いて,動画やオーディオデータの圧縮を行っています.そのため,圧縮形式によっては,メモリーエラーを起こす可能性があります.そういった場合は,動画の圧縮形式を変更しないで保存してみてください.
AVIの保存
図4
■ MPEG
MPEGエンコード設定画面は図5のようになっています.ここでは作成するMPEGファイルのパスの設定及び各種設定を行います.各種設定の内容の説明はややこしいのでここでは割愛しますが,単純にいうと「数字が大きなほうが出来上がりがきれい」です.ただしその分エンコードに時間がかかったり,出来上がりのファイルのサイズが大きくなったりするので気をつけてください.

注意!
AudioStremのビットレートの値によっては,上手くエンコードされない事があります.
MPEGの保存
図5

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7. TIMER.exe の説明
特定の日時に,特定の時間だけ,特定の領域を録画するという,かなり特異な使い方をする人のため,劇あれをビデオ予約的に利用するためのソフトです.
タスクスケジューラを使って,コマンドラインから呼び出せば,こんなソフトはいらないような気がしないでもないですが,タスクスケジューラの存在を知る前に作ってしまったので,一応載せておきます.

このソフトを起動させると,図6のように,タスクバーにアイコンが表示されます.
TIMERアイコン
図6
このソフトは,このようにタスクバーに常駐した状態でないと機能しないので,注意してください.
また,終了させる場合は,上記アイコンを右クリックすることで表示されるメニューの「終了」を選択してください.

予約の追加や削除は,メニューの「予約」を選択して表示される,図7のようなウィンドで行ってください.
TIMER設定
図7
予約は一度に 0 番から 15 番までの 16種類設定可能です.
新規予約を行う場合は,予約内容を記録する番号を一番上のコンボボックスから選択し,予約が完了すると,一番下の OK ボタンを押してください.
OK ボタンを押さないと,予約は反映されませんので,注意してください.
予約を解除したい場合は,「録画日時」部分を「解除」にして,OK ボタンを押します.

なお,上記設定ウィンドでCANCEL ボタンを押したり,左上の×ボタンを押しても,設定ウィンドが消えるだけで,タイマーそのものは終了しないので注意してください.
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6. 注意と免責
劇場版あれのAVI作成部分はVFWのAVI APIを利用して録画・保存しているため,サイズが2GBを超えるファイルは扱えないようになっています.ご注意ください.
なお2GBのAVIファイルは無圧縮,320×240,フルカラー,1秒あたり8フレームの映像で約20分です.

また,このソフトが原因で生じた全ての不利益に対して作者は一切責任を負いません.全ては使用者の責任の元に行ってください.このことに同意できない場合は,このソフトを使用しないでください.
もっとも,一切サポートをしないという意味ではないので,何か問題があるようでしたら御一報いただければ善処するなり,おとなしく頭を下げるなり,他人に責任をなすりつけるなりします(一切関知しないという選択肢は極力使用しません).
ちなみに連絡先はXiaochan@infoseek.jpです.
なお,作成した動画,画像の著作権は当然使用者にあるわけですから,自由に使っていただいて結構です.
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7. Q&A
Q. エンコード時にエラーが発生する
Q. DviやMPEGの作成
KERO.exe でAVIを作成する際に選択可能なファイルフォーマットは,ご利用の環境にインストールされているコーデック中から選ばれます. そのため,エンコード部分はこちらの手を離れておりますので,エラーが発生する場合はコーデックの種類を変えるなどしていただくほかありません.
また,コーデックをインストールする事で,DivやMPEG4等の作成も可能です. Kero.exeに予め付いているMPEGエンコード機能は大変貧弱ですので,MPEGを作成する時は,出来るだけ専用のコーデックをインストールし,AVI作成時にそのコーデックを選ぶようにして下さい.
Q. Windows Media Player で再生している動画が録画できません
Q. Real Player で再生している動画が録画できません
Media Player 等の動画再生ソフトの多くはオーバーレイサーフェスと呼ばれるサーフェスを使用していることが多いので,それを使用しないように設定しなおしてやってください.

■ Windows Media Player Ver.6 の場合
たとえば小紅のPCに入っている Windows Media Player Ver.6 の場合,メニューの「ファイル(F)」->「プロパティ(R)」からプロパティを開き(図8),その中の「詳細設定」タブを開きます.そして「使用中のフィルタ」リスト中の「Video Renderer」の「プロパティ(R)」を開き,「DirectDraw」タブの中の「DDrawプライマリ」以外の項目のチェックをはずすと(図9)うまくいきました.
図8
図9
■ Windows Media Player Ver.7 , 8 の場合
Windows Media Player Ver.7 や 8 の場合は「ツール」->「オプション」を選択し,その中の「パフォーマンス」タブにある「ビデオアクセラレータ」の部分を「なし」にします(図10).ビデオアクセラレータのスライダが灰色になっていて動かせない場合は「既定値に戻す」をクリックすれば動かせるようになります.

図10

■ Real Player の場合
オンラインストリーム配信で主流となっている Real Player の場合は,「表示」->「環境設定」を選択.その中の「パフォーマンス」タブの一番右下にある「最適化ビデオ表示を使用」のチェックをはずします(図11).

図11
Q. スピーカーから出力される音を,そのまま録音したい
「劇あれ」で録音可能なのは,マイクから入力される音のみですので,基本的にスピーカーから出力される音をそのまま録音したい場合は,Line-In 端子と Line-Out 端子を直接繋いでやる必要があります.
ただし,WAVE 出力ミックスが可能な場合は,以下の方法で録音が可能となります.

まず「ボリュームコントロール(図12)」の「プロパティ」の「録音」をチェックし,「表示するコントロール」の中の「WAVE 出力ミックス」にチェックを入れます(図13).
次に,録音コントロールの「WAVE 出力ミックス」の「選択」にチェックを入れれば(図14),スピーカーから出力される WAVE がそのまま録音されるようになります.
図12
図13
図14

Q. フルスクリーンのゲームの録画が出来ません
フルスクリーンで稼動しているゲームを録画しようとした場合,ショートカットキーが利かなくて,うまくいかない場合があります.その場合はタイマー録画機能を利用してください(タイマー録画機能とは,数字キー(テンキーも可)を押しながら録画を開始することで,録画開始時間を1〜9秒遅らせる機能のことです).
実際にタイマー録画機能を利用する場合,適当な数字キーを押しながら録画を開始し,実際に録画が始まる前に録画対象のゲーム等を起動させます.この際「アクティブウィンドを録画」にチェックを入れておくのがお勧めです.
Q. 録画データの保存に失敗した場合,どうすれば良いのですか?
録画データの保存時に,圧縮形式等の諸々の条件によっては録画データの保存に失敗する場合があります.その時は,一時ファイルを削除しないで,"KERO.exe"に"info.dat"をドラッグ・アンド・ドロップすれば動画データを作り直すことができます.また,MPEGエンコード中に処理が停止した場合,一時ファイルの代わりに中間ファイルが残る場合がありますが,その場合は"tomp.obj"を"Kero.exe"にドラッグ・アンド・ドロップする事で,MPEGもしくはAVIを再度生成することが出来ます.
Q. 録画結果をMedia Playerで再生すると,再生速度が遅くなります
Q. 録画結果を音に対して動画が送れて再生されます
非常に高いフレームレートで録画するとこのような症状が発生することがあります. 使用するPCの性能にも依りますが,ある程度以上高いフレームレートで録画を行おうとしても,出来上がるファイルのサイズが大きくなるばかりで,画質が向上しなくなります.また,上記のような問題が発生する事もありますので,あまり高いフレームレートを指定しないようにしてください.
Q. MPEG2は作成できませんか?
Q. MPEG4は作成できませんか?
Q. アニメーションGIFは作成できませんか?
上記の連中はライセンスの問題がいろいろあるらしいので勘弁してください.
Q. MPEGエンコード速度が遅いのですが
誰しも能力の限界があるので勘弁してください.
Q. タスク スケジューラを使用したタイマー録画の方法がわかりません
タイマー録画を行う場合,劇あれ付属のタイマーを利用するより,Windows に付属しているタスク スケジューラを利用したほうがおそらく安全かと思われます.

タスクスケジューラを利用するには,まず,「コントロールパネル」の「タスク」を開き,その中の「スケジュールされたタスクの追加」から,「スケジュール タスク ウィザード」を起動させます.
そして,「タスク ウィザード」にしたがって,実行するアプリケーションとして,劇あれを選択します.
次に,作成されたスケジュールのプロパティを開き(図15),コマンドラインで指定可能なオプションの表にしたがって,実行するファイル名の後ろに,実行オプションを指定します(図16).
図15
図16

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8. むずかしいこと
KERO.exe による MPEG1 エンコード部分は,MPEG/audio software simulation group のソースコードを改変したものを利用しています.で,そのソースコードがGNU一般公有使用許諾書という,なんだかむずかしい決まりごとに準拠しているので, KERO.exe のMPEG1 エンコード部分のソースコードもそのGNU一般公有使用許諾書というものに準拠しなくてはならないらしいです.ということで,KERO.exe のMPEG1 エンコード部分のソースコードはGNU一般公有使用許諾書というなんだかむずかしい決まりごとに準拠しています.

GNU一般公有使用許諾書に準拠する場合,ソースコードを一般公開しなくてはならないという決まりがあるそうなので,KERO.exe のMPEG1 エンコード部分のソースコードとGNU General Public Licenceを一緒に圧縮して source.lzh という名前で添付しておきました.何の因果か,自分でMPEGエンコードプログラムを組む羽目になって難儀していると言う特殊な事情の方は,ぜひぜひ参考にしてください. ついでに,ソースコードの不備を指摘つつ改善案なんかを提示していただけると大変助かります(ちなみに,目下問題になっているのは,MPEG-1 Audio Layer1 でエンコードした tmp.mp2 と,tmp.m1v を結合しようとすると上手くいかないと言う現象です).

なお,参考にしているソースコードの,MPEG-1 Audio Layer1,2 エンコード部分は,どう見ても ISO 13818-3.2 MPEG-2 Audio Codec を元に作ってるみたいなので,その辺りはGNU準拠にすべきなのか,ISO準拠にすべきなのか,そもそも具体的にどうすればよいのか,小紅はちびなので良く分かりません.詳しい人教えてください.


あと,ちょっとした疑問.
GNU一般公有使用許諾書 原文の最初のほうに
"We wish to avoid the danger that redistributors of a free program will individually obtain patent licenses, in effect making the program proprietary. "
という文があって,これは
「フリーで配布しているプログラムに対して,全く関係ない第3者が勝手に特許権を取得して,そのプログラムを自分のものだと言い張ったら困るから,そんな事させないぞ!」
と言う意味で,GNU一般公有使用許諾書っていうのはそのために作ったのだそうです.
でも,日本の場合,特許法29条1項に
「特許出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明,特許出願前に日本国内又は外国において電気通信回路を通じて公衆に利用可能となった発明には新規性は認めないよ.」
ということが書いてあって,新規性が認められない発明には特許権が認められないことになっているはずですから,先に発表しちゃったら,後から第3者が勝手に自分のものにしちゃったりはできないと思うのですがどうなのでしょう?
まあ,よその国の特許の事は良く分からないので,外国の問題に関してはなんともいえませんけど….

それと,念のためにいっておきますが,小紅は別に
「GNU一般公有使用許諾書 なんて,むずかしいだけで必要ないよ」
とか
「著作権とか,特許とか面倒だからどうでもいいじゃない」
とか言っているわけではありません.
一応小紅もヘッポコとはいえ,フリーソフト製作やってるので,自分の作った作品は子供みたいな気持ちでいますし,著作権とか特許とかっていうのはむずかしいけどすごく大切だと思ってます.

ただ,小紅はこういうむずかしい事は良く分からないので,何かびっくりするほどいけないことをやっちゃってるかもしれませんので,予め謝っておきます.
「ごめんなさい」
とりあえず本人に悪意は全くありませんので,大目に見ていただけると助かります.
問題になるようでしたら,速やかに公開を停止しますので,お願いですから,貧乏学生の小紅にむかって「訴えてやる!」とか「賠償金払え!」とかいうのはやめてください.

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9. おわりに
HPが気が付いたら10HITを超え,記念CGでも誰かに描いてもらえないかと,半ば本気で期待していた小紅です.
今回は,掲示板に寄せられた意見を元に,劇あれの改良及び,新規付属アプリケーションの作成を行いました.
見た目の変更点は
  • 一時ファイルをまとめることで,一時ファイルの量及び,HDアクセス回数を減らし,安定化を図った
  • テレビのタイマー予約のような事を可能にした
の2点ですが,実は,前者のほうの改造を行っている際に,アルゴリズムの不備が見つかり,思いの外手間がかかり,結局大事な週末の2日をフルに費やしてしまいました.
というか,見つかったアルゴリズムの不備が結構致命的で,今まで問題なく動いてきたのが不思議な状態です.
まあ,今回の改造で,かえって問題が増える可能性が非常に大きいわけですが,今後ともよろしくお願いします.

2003/5/18


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