1. はじめに 2. ファイルの構成 3. TOMOYO.exe の説明 3-1. ウィンド構成 3-2. 制御ウィンド 3-3. 設定ウィンド 3-4. コマンドラインから呼び出す 4. KERO.exe の説明 5. TIMER.exe の説明 6. 注意と免責 7. Q&A 8. むずかしいこと 9. おわりに |
このたびは「劇場版 ディスプレイキャプチャー あれ 〜圧縮された動画〜」(以降「劇あれ」)をご利用いただき,まことにありがとうございます. このファイルには当ソフトウェアに関する情報を書き記してありますので,あらかじめ目を通した上でご利用ください |
「劇あれ」を利用するのに必要なファイルは以下の3つです. 1. TOMOYO.exe 主に録画処理を行う実行ファイルです.この実行ファイルを利用して録画した内容は "info.dat" 及び "○○.tmp(○○部分には数字が入る)","tmp.wav" と言う名前のファイルで保存されます.これら3種類のファイルは同じフォルダ内に存在する必要があります.2. KERO.exe TOMOYO.exeによって作成された "info.dat","○○.tmp","tmp.wav"の3種類のファイルから動画ファイルもしくはビットマップファイルの作成を行います.初期設定では,録画終了時に TOMOYO.exe が自動的に KERO.exe を立ち上げるようになっております.手動で一時ファイルから動画やビットマップの作成を行いたい場合は,KERO.exe のアイコンに "info.dat" をドラッグ・アンド・ドロップしてください.4. 一時ファイル TOMOYO.exe によって生成される "info.dat","○○.tmp","tmp.wav"の3種類のファイルです.KERO.exe では,これらのファイルを元に,動画ファイルもしくはビットマップファイルの作成を行います.その際,これら3種類のファイルはすべて同じフォルダ内に存在する必要があります.また,MPEG圧縮を行う際には,これらの他に "tmp.m1v" と "tmp.mp2" と言うファイルを作成する事があります.5. 中間ファイル KERO.exe によって MPEGファイルを作成する際に作成される "tomp.obj","○○.obj","frame.array","obj.array"と言う名前のファイル群です.MPEGファイルの作成に成功すれば自動的に削除されるようになっておりますので,基本的にはあまり意識しておく必要はありません.ただし,MPEGファイル作成中に何らかの問題が発生した場合,これらのファイルが残る可能性があります.その際には,KERO.exe に "tomp.obj" をドラッグ・アンド・ドロップする事で,再度MPEGもしくはAVIの作成が可能になります. |
「劇場版あれ」のメインウィンドは図1のような構成になっています.
以降,それぞれのウィンドの内容を順次説明していくことにします. |
「劇場版あれ」の動作を制御するためのボタンが並んでいます.それぞれのボタンの働きは
![]() 図2.タスクバーのメニュー ■タイマー録画 数字キーを押しながら録画開始ボタンを押すと(ホットキーでも可),ある程度待ってから録画を開始します(例えば「3」キーを押しながら録画開始ボタンを押すと,ボタンを押してから3秒後に録画をはじめます).フルスクリーンのゲーム等を録画したい場合はホットキーが利かない可能性がありますので,このように録画を開始する時間を遅らせて,録画開始ボタンを押した後に対象アプリケーションを立ち上げるようにしてください. |
「劇場版あれ」の動作設定には大別して以下の3つがあります.
それぞれの内容は以下のようになっております. ■ 設定1 主に録画する範囲を設定します.■ 設定2 主に録画方法の設定を行います.■ 設定3 上記2種以外の設定を行います.■ コマンドラインから呼び出す Ver.2.3 以降は,コマンドラインから呼び出すことで,一定時間の録画が可能になります. |
KERO.exe では TOMOYO.exeによって作成された "info.dat","○○.tmp","tmp.wav"の3種類のファイルから動画ファイルもしくはビットマップファイルの作成を行います.各ファイル作成画面は以下の通りです. ■ Bitmap Bitmapエンコード設定画面は図3のようになっています.ここではビットマップを格納するフォルダのパスを設定します.作成されたビットマップは,"○○.bmp"(○○には数字が入る)と言う名前で,指定したフォルダ内に格納されます.
AVIエンコード設定画面は図4のようになっています.ここでは作成するAVIファイルのパスを設定します.また,ビデオデータやオーディオデータの圧縮方法もここで設定します.「劇あれ」では,使用しているPC内に存在するDLLファイル(これは小紅が作ったものではありません)を用いて,動画やオーディオデータの圧縮を行っています.そのため,圧縮形式によっては,メモリーエラーを起こす可能性があります.そういった場合は,動画の圧縮形式を変更しないで保存してみてください.
MPEGエンコード設定画面は図5のようになっています.ここでは作成するMPEGファイルのパスの設定及び各種設定を行います.各種設定の内容の説明はややこしいのでここでは割愛しますが,単純にいうと「数字が大きなほうが出来上がりがきれい」です.ただしその分エンコードに時間がかかったり,出来上がりのファイルのサイズが大きくなったりするので気をつけてください.
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特定の日時に,特定の時間だけ,特定の領域を録画するという,かなり特異な使い方をする人のため,劇あれをビデオ予約的に利用するためのソフトです. タスクスケジューラを使って,コマンドラインから呼び出せば,こんなソフトはいらないような気がしないでもないですが,タスクスケジューラの存在を知る前に作ってしまったので,一応載せておきます. このソフトを起動させると,図6のように,タスクバーにアイコンが表示されます. ![]() 図6 また,終了させる場合は,上記アイコンを右クリックすることで表示されるメニューの「終了」を選択してください. 予約の追加や削除は,メニューの「予約」を選択して表示される,図7のようなウィンドで行ってください. ![]() 図7 新規予約を行う場合は,予約内容を記録する番号を一番上のコンボボックスから選択し,予約が完了すると,一番下の OK ボタンを押してください. OK ボタンを押さないと,予約は反映されませんので,注意してください. 予約を解除したい場合は,「録画日時」部分を「解除」にして,OK ボタンを押します. なお,上記設定ウィンドでCANCEL ボタンを押したり,左上の×ボタンを押しても,設定ウィンドが消えるだけで,タイマーそのものは終了しないので注意してください. |
劇場版あれのAVI作成部分はVFWのAVI APIを利用して録画・保存しているため,サイズが2GBを超えるファイルは扱えないようになっています.ご注意ください. なお2GBのAVIファイルは無圧縮,320×240,フルカラー,1秒あたり8フレームの映像で約20分です. また,このソフトが原因で生じた全ての不利益に対して作者は一切責任を負いません.全ては使用者の責任の元に行ってください.このことに同意できない場合は,このソフトを使用しないでください. もっとも,一切サポートをしないという意味ではないので,何か問題があるようでしたら御一報いただければ善処するなり,おとなしく頭を下げるなり,他人に責任をなすりつけるなりします(一切関知しないという選択肢は極力使用しません). ちなみに連絡先はXiaochan@infoseek.jpです. なお,作成した動画,画像の著作権は当然使用者にあるわけですから,自由に使っていただいて結構です. |
Q. エンコード時にエラーが発生する Q. DviやMPEGの作成 KERO.exe でAVIを作成する際に選択可能なファイルフォーマットは,ご利用の環境にインストールされているコーデック中から選ばれます. そのため,エンコード部分はこちらの手を離れておりますので,エラーが発生する場合はコーデックの種類を変えるなどしていただくほかありません.Q. Windows Media Player で再生している動画が録画できません Q. Real Player で再生している動画が録画できません Media Player 等の動画再生ソフトの多くはオーバーレイサーフェスと呼ばれるサーフェスを使用していることが多いので,それを使用しないように設定しなおしてやってください.Q. スピーカーから出力される音を,そのまま録音したい 「劇あれ」で録音可能なのは,マイクから入力される音のみですので,基本的にスピーカーから出力される音をそのまま録音したい場合は,Line-In 端子と Line-Out 端子を直接繋いでやる必要があります.
Q. フルスクリーンのゲームの録画が出来ません フルスクリーンで稼動しているゲームを録画しようとした場合,ショートカットキーが利かなくて,うまくいかない場合があります.その場合はタイマー録画機能を利用してください(タイマー録画機能とは,数字キー(テンキーも可)を押しながら録画を開始することで,録画開始時間を1〜9秒遅らせる機能のことです).Q. 録画データの保存に失敗した場合,どうすれば良いのですか? 録画データの保存時に,圧縮形式等の諸々の条件によっては録画データの保存に失敗する場合があります.その時は,一時ファイルを削除しないで,"KERO.exe"に"info.dat"をドラッグ・アンド・ドロップすれば動画データを作り直すことができます.また,MPEGエンコード中に処理が停止した場合,一時ファイルの代わりに中間ファイルが残る場合がありますが,その場合は"tomp.obj"を"Kero.exe"にドラッグ・アンド・ドロップする事で,MPEGもしくはAVIを再度生成することが出来ます.Q. 録画結果をMedia Playerで再生すると,再生速度が遅くなります Q. 録画結果を音に対して動画が送れて再生されます 非常に高いフレームレートで録画するとこのような症状が発生することがあります. 使用するPCの性能にも依りますが,ある程度以上高いフレームレートで録画を行おうとしても,出来上がるファイルのサイズが大きくなるばかりで,画質が向上しなくなります.また,上記のような問題が発生する事もありますので,あまり高いフレームレートを指定しないようにしてください.Q. MPEG2は作成できませんか? Q. MPEG4は作成できませんか? Q. アニメーションGIFは作成できませんか? 上記の連中はライセンスの問題がいろいろあるらしいので勘弁してください.Q. MPEGエンコード速度が遅いのですが 誰しも能力の限界があるので勘弁してください.Q. タスク スケジューラを使用したタイマー録画の方法がわかりません タイマー録画を行う場合,劇あれ付属のタイマーを利用するより,Windows に付属しているタスク スケジューラを利用したほうがおそらく安全かと思われます. |
KERO.exe による MPEG1 エンコード部分は,MPEG/audio software simulation group のソースコードを改変したものを利用しています.で,そのソースコードがGNU一般公有使用許諾書という,なんだかむずかしい決まりごとに準拠しているので, KERO.exe のMPEG1 エンコード部分のソースコードもそのGNU一般公有使用許諾書というものに準拠しなくてはならないらしいです.ということで,KERO.exe のMPEG1 エンコード部分のソースコードはGNU一般公有使用許諾書というなんだかむずかしい決まりごとに準拠しています. GNU一般公有使用許諾書に準拠する場合,ソースコードを一般公開しなくてはならないという決まりがあるそうなので,KERO.exe のMPEG1 エンコード部分のソースコードとGNU General Public Licenceを一緒に圧縮して source.lzh という名前で添付しておきました.何の因果か,自分でMPEGエンコードプログラムを組む羽目になって難儀していると言う特殊な事情の方は,ぜひぜひ参考にしてください. ついでに,ソースコードの不備を指摘つつ改善案なんかを提示していただけると大変助かります(ちなみに,目下問題になっているのは,MPEG-1 Audio Layer1 でエンコードした tmp.mp2 と,tmp.m1v を結合しようとすると上手くいかないと言う現象です). なお,参考にしているソースコードの,MPEG-1 Audio Layer1,2 エンコード部分は,どう見ても ISO 13818-3.2 MPEG-2 Audio Codec を元に作ってるみたいなので,その辺りはGNU準拠にすべきなのか,ISO準拠にすべきなのか,そもそも具体的にどうすればよいのか,小紅はちびなので良く分かりません.詳しい人教えてください. あと,ちょっとした疑問. GNU一般公有使用許諾書 原文の最初のほうに "We wish to avoid the danger that redistributors of a free program will individually obtain patent licenses, in effect making the program proprietary. " という文があって,これは 「フリーで配布しているプログラムに対して,全く関係ない第3者が勝手に特許権を取得して,そのプログラムを自分のものだと言い張ったら困るから,そんな事させないぞ!」 と言う意味で,GNU一般公有使用許諾書っていうのはそのために作ったのだそうです. でも,日本の場合,特許法29条1項に 「特許出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明,特許出願前に日本国内又は外国において電気通信回路を通じて公衆に利用可能となった発明には新規性は認めないよ.」 ということが書いてあって,新規性が認められない発明には特許権が認められないことになっているはずですから,先に発表しちゃったら,後から第3者が勝手に自分のものにしちゃったりはできないと思うのですがどうなのでしょう? まあ,よその国の特許の事は良く分からないので,外国の問題に関してはなんともいえませんけど…. それと,念のためにいっておきますが,小紅は別に 「GNU一般公有使用許諾書 なんて,むずかしいだけで必要ないよ」 とか 「著作権とか,特許とか面倒だからどうでもいいじゃない」 とか言っているわけではありません. 一応小紅もヘッポコとはいえ,フリーソフト製作やってるので,自分の作った作品は子供みたいな気持ちでいますし,著作権とか特許とかっていうのはむずかしいけどすごく大切だと思ってます. ただ,小紅はこういうむずかしい事は良く分からないので,何かびっくりするほどいけないことをやっちゃってるかもしれませんので,予め謝っておきます. 「ごめんなさい」 とりあえず本人に悪意は全くありませんので,大目に見ていただけると助かります. 問題になるようでしたら,速やかに公開を停止しますので,お願いですから,貧乏学生の小紅にむかって「訴えてやる!」とか「賠償金払え!」とかいうのはやめてください. |
HPが気が付いたら10HITを超え,記念CGでも誰かに描いてもらえないかと,半ば本気で期待していた小紅です. 今回は,掲示板に寄せられた意見を元に,劇あれの改良及び,新規付属アプリケーションの作成を行いました. 見た目の変更点は
というか,見つかったアルゴリズムの不備が結構致命的で,今まで問題なく動いてきたのが不思議な状態です. まあ,今回の改造で,かえって問題が増える可能性が非常に大きいわけですが,今後ともよろしくお願いします. 2003/5/18 |