Microsoft Visual Studio 6.0 Service Pack 4 リリース ノート

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メモ   このリリース ノートには、Microsoft® Visual Studio® 開発ツール製品全体に関する更新情報が記載されています。インターネットからサービス パックのサブセットをダウンロードした場合、このファイルの一部のセクションは適用されません。サブセット版に適用される修正に関しては、Visual Studio セクションと、各製品のセクションに記載されています。

Microsoft Visual Studio 6.0 Service Pack 4 リリース ノートは、次のセクションから構成されています。

1. 詳しい情報を得るには

このサービス パックで修正された Visual Studio の問題、および最新の製品情報については、サポート技術情報 (http://www.microsoft.com/japan/support/) を参照してください。

最新の製品情報については、Visual Studio の Web サイト (http://www.microsoft.com/japan/developer/vstudio/) を参照してください。

本サービスパックに関する技術サポートにつきましては、本サービスパックを適用した製品に準じます。また、マイクロソフト テクニカル サポート オンライン (http://www.microsoft.com/japan/support/) もご利用いただけます。

2. ファイル バージョン

ファイル リストには、Visual Studio 6.0 サービス パックで提供されるファイルのファイル名、日付、バージョン番号、および Service Pack 4 CD 上におけるパスの一覧が記載されています。システム上のファイルが Service Pack 4 に含まれているかどうかを判定する方法については、「セットアップ プログラムによってインストールされるファイル」を参照してください。

3. 概要

Microsoft Visual Studio 6.0 Service Pack 4 は、既に判明している Visual Studio 6.0 の問題に対応しています。これらの修正は、次のように分類されます。

このサービス パックは、再頒布が可能な Visual Studio 6.0 のランタイム ファイルの一部で、既に判明しているバイナリ互換性問題にも対応しています。また、Microsoft® Visual C++® ランタイム コンポーネントのソース ファイルとデバッグ バージョンも用意されています。

Microsoft Visual Studio 6.0 Service Pack 4 には、Service Pack 1、2、3 の修正と、次の Visual Studio アプリケーションの更新が含まれています。

このサービス バックには、次のコンポーネントの更新またはアップグレード バージョンも含まれています。

4. インストール

Visual Studio のアプリケーションを更新および変更したときには、最新の修正が反映されるように、常にこのサービス パックをインストールしてください。サービス パックをインストールするときには、実行中のすべてのアプリケーションを事前に終了しておく必要があります。

インターネットからダウンロードしてインストールするには

  1. Microsoft Visual Studio サポート情報を参照します。
  2. サービスパックを展開するフォルダで、ダウンロードした [SetupSP4.exe] ファイルを実行します。

CD-ROM からインストールするには

使用しているコンピュータのオペレーティング システムの言語が検出され、次のいずれかのセットアップ プログラムが自動的に実行されます。

\jpn\SetupSP4.exe (日本語)
\enu\SetupSP4.exe (英語)

その他の言語のオペレーティング システムの場合は、英語バージョンのセットアップ プログラムが実行されます。

メモ   日本語、英語のサービス パック ファイルは、1 枚の CD-ROM に収録されています。

共通ディレクトリの設定を更新する

何らかの理由によって、Visual Studio の共通ディレクトリの設定が損なわれていることがあります。この場合は、Service Pack セットアップ プログラムがファイルを更新できないことがあります。Service Pack セットアップ プログラムが共通ディレクトリの設定を検出できない場合は、そのことを伝えるメッセージが表示されます。

このダイアログ ボックスが表示されたら、サービス パックをインストールする前に Visual Studio 製品をセットアップし直して、ディレクトリ設定を更新します。Visual Studio 製品が既にインストールされている場合は、製品の再インストールが最も簡単な解決方法です。

再セットアップするには

  1. コントロール パネルを開きます。
  2. [アプリケーションの追加と削除] をクリックします。
  3. [インストールと削除] タブをクリックします。
  4. [Microsoft Visual Studio 6.0] をクリックします。
  5. [追加と削除] をクリックします。
  6. Visual Studio Setup が開始したら、[再セットアップ] をクリックしてインストールを行い、不足しているファイルと設定を復元します。

4.1. Visual Studio 6.0 Service Pack 4 に必要な製品

このサービス パックには、次の製品が必要です。

このサービス パックを使用する場合は、次の製品を使用することを強くお勧めします。

一部の製品に固有な必要条件

一部の Visual Studio 6.0 製品には、Service Pack 4 をインストールする前に必要な条件があります。各製品の必要条件を確認するには、該当する製品名をクリックしてください。

4.2. Microsoft Data Access Components 2.5 のインストール

Visual Studio 6.0 Service Pack 4 には、Microsoft Data Access Components (MDAC) 2.5 が必要です。MDAC 2.5 がインストールされていない場合は、サービス パックをインストールする前にインストールしておく必要があります。MDAC 2.5 のインストールが必要な場合は、メッセージが表示されます。

MDAC 2.5 はシステム コンポーネントです。そのため、システムの言語設定に適した言語のバージョンをインストールする必要があります。システムの言語設定と一致しないバージョンをインストールした場合は、適切なバージョンの MDAC 2.5 を再インストールしてください。

MDAC 2.5 をインストールするには

MDAC 2.5 セットアップ プログラムの実行中に、コンピュータの再起動を求めるメッセージが表示された場合は、Visual Studio Service Pack 4 セットアップ プログラム (SetupSP4.exe) を実行する前に再起動する必要があります。

MDAC 2.5 ライブラリとヘッダー ファイルのインストール

MDAC 2.5 ヘッダおよびライブラリを使用するには、最新の Platform SDK をインストールし、INCLUDE および LIB パスをチェックして、正しいファイルが使用されていることを確認する必要があります。

最新の Platform SDK は、http://msdn.microsoft.com/downloads/sdks/platform/platform.asp からダウンロードできます。

4.3. 異なる言語バージョンのサービス パックのインストール

サービス パックのセットアップを実行すると、言語に適したファイルだけが更新されます。言語が異なる別の Visual Studio 6.0 製品がインストールされている場合は、各製品の言語に応じた [SetupSP4.exe] ファイルを実行し、Service Pack 4 をインストールする必要があります。

4.4. セットアップ プログラムによってインストールされるファイル

セットアップ プログラムは、サービス パックに含まれる一部のファイルをコンピュータにインストールしないことがあります。ファイルがコンピュータにインストールされていない場合、またはコンピュータにインストールされているファイルのバージョンが サービス パックに含まれるファイルのバージョンより新しい場合は、セットアップ プログラムはファイルを更新しません。

既に変更されているテキスト ファイルや非バイナリ ファイルなどは、セットアップ プログラムによって更新されません。セットアップ プログラムは、まずファイルのリソースからバージョン情報を検索し、上書きするファイルを決定します。ただし、テキスト ファイルや非バイナリ ファイルなど、一部のファイルにはリソース情報がありません。この場合は、タイムスタンプを使用して上書きするファイルを決定します。

バージョン情報が記録されていない Visual Studio ファイルで、タイム スタンプが Service Pack 4 に含まれるファイルのタイム スタンプより新しい場合は、上書きされません。日付が新しくなっている可能性のあるファイルは、ソース ファイル、ヘッダー ファイル、.ini ファイルなどです。

4.5. 製品の更新履歴を調べる

製品の最初のリリース以降に更新された内容を知るには、ファイルのプロパティでバージョン番号を確認します。

製品の更新状態を知るには

  1. ファイル リストを参照し、状態を確認したいファイルを探します。製品の更新履歴を完全に特定するには、複数のファイルを調べなければならないこともあります。
  2. エクスプローラを開き、マウスの右ボタンでファイルをクリックし、[プロパティ] をクリックします。
  3. [バージョン情報] タブをクリックし、表示されるバージョンとファイル バージョン表に記載されているバージョンを比較します。

4.6. Visual Studio 6.0 Service Pack のアンインストール

Visual Studio から、Service Pack だけをアンインストールすることはできません。

4.7. 既に確認されている問題

4.7.1. Windows 95 レジストリ サイズの限界

Windows 95 のシステム レジストリの SharedDLL キーのサイズは、64 KB に制限されています。そのため、インストール時に警告が表示されることがあります。この問題は、Windows 98、Windows NT、Windows 2000 の各システムでは発生しません。この問題は、次のいずれかの方法で回避します。

上の方法を 1 つ以上実行し、Visual Studio 6.0 Service Pack 4 セットアップ プログラム (SetupSP4.exe) を再実行します。

4.7.2. Internet Explorer 5 の Windows 95 へのインストール

Internet Explorer 5 を Windows 95 にインストールしている間に、次のエラー メッセージが表示されることがあります。"以前のセットアップが完了していません。Internet Explorer をセットアップする前に、コンピュータを再起動してセットアップを完了する必要があります。セットアップは終了します。" このエラーに対処するには、Service Pack 4 CD-ROM をドライブから取り出さずに、コンピュータを再起動してください。これで、Internet Explorer 5 をインストールできるようになります。

4.7.3. Office 2000 SR1 のインストール

Office 2000 SR1 をインストールした後に Windows NT オプション パックをインストールすると、msdatsrc.tlb が古いバージョンで書き換えられてしまいます。この問題を解決するには、Windows NT オプション パックのインストールの後に、Office 2000 SR1 をインストールします。

4.7.4. C2.DLL の上書き

C2.DLL は、属性が読み取り専用であっても、Service Pack 4 のバージョンで上書きされます。

4.7.5. STF ファイルが見つからない場合

Service Pack 4 のインストール時に、製品の SETUP.STF ファイルが見つからないと、その製品のファイルは更新されません。

Visual Studio 6 の日本語 (JPN) 版をインストールしている場合、このファイルは既定で C:\Program Files\Microsoft Visual Studio\Common\Setup\1041\setup.stf にあります。stf ファイルが置かれているディレクトリには、製品の言語バージョンに応じて、異なる 4 桁の名前が付けられています。stf ファイルが見つからない場合も、エラー メッセージは表示されず、セットアップは通常と同様に完了します。この場合、ActiveX コントロールや OCX ファイルなどは正常に更新されますが、Visual Basic 6 などの各製品は更新されません。この問題を回避するには、SP4 ソース ディレクトリのルートにある sp498ent.stf を、本来 stf ファイルがあるべきディレクトリにコピーします。次に、コピーしたファイルの名前を setup.stf に変更し、Service Pack 4 のインストール プログラム (setupsp4.exe) を再び実行します。これで、インストールされている Visual Studio 6 が、Service Pack 4 に更新されます。

4.7.6. 更新されたマージ モジュール

Service Pack 4 には、Visual Studio Installer または他の Windows インストーラ オーサリング ツールで使用するため、更新されたバージョンのマージ モジュール (.msm ファイル) が含まれています。これらのファイルは、セットアップではインストールされません。Service Pack 4 CD-ROM から \Microsoft Visual Studio\Common\Tools\Vsinst\Buildres のディレクトリへコピーしてください。

更新されたマージ モジュールの一部に含まれているファイルは、Windows 2000 製品版に含まれるファイルよりもバージョンが新しい場合があります。これら新しいバージョンのファイルは、Windows のファイル保護機能が原因で、Windows 2000 にインストールすることができません。そのため Windows 2000 では、新しいバージョンのファイルが、マージ モジュールによってインストールされることはありません (他のオペレーティング システムでは、新しいバージョンのファイルがインストールされます)。

これらの Visual Studio Installer プロジェクトに含まれるマージ モジュールを Windows 2000 で使用すると、タスクの一覧に "<マージ モジュール名> 内の 1 つ 以上のファイルがこのマシン上にインストールされているファイルのバージョンと異なります。" という警告メッセージが表示されます。

マージ モジュールに含まれるファイルと Windows 2000 に含まれるファイルの差異はごくわずかなので、通常はこの警告を無視しても問題ありません。ほぼすべてのアプリケーションは、Windows 2000 に含まれるバージョンのファイルで正常に動作します。マージ モジュールに含まれるバージョンのファイルは、今後リリースされる Windows 2000 サービス パックに同梱される予定です。

4.7.7. Service Pack 4 を Windows 2000 へインストールする

Service Pack 4 は、Windows 2000 の製品版にのみインストールできます。Service Pack 4 は、Windows 2000 のベータ バージョンまたは プレリリース版 Release Candidate バージョンでは正常に動作しません。

4.7.8. ターミナル サービスでのインストール

ターミナル サービスがインストールされた Windows 2000 Server で Visual J++ 6.0 をインストールすると、"プログラムをインストールするには、ターミナル サーバーがインストール モードである必要があります。コントロール パネルの [アプリケーションの追加と削除] を使ってプログラムをインストールすると、ターミナル サーバーは自動的にインストール モードになります。"というエラー メッセージが表示されます。インストール モードに変更してから、Visual J++ 6.0 をインストールしてください。再起動後ターミナル サービス戻り、再度インストール モードを変更し、Service Pack 4 をインストールしてください。

5. 修正について

Microsoft Visual Studio 6.0 Service Pack 4 には、Service Pack 1、2、3 のすべての修正が含まれています。


5.1. Microsoft Visual Studio

5.1.1. オートメーションの修正

5.1.1.1. Service Pack 3 で修正された問題

Service Pack 3 では、ランタイムに関する次の問題が修正されました。

5.1.2. データベース ツールの更新

5.1.2.1. Service Pack 4 で修正された問題

修正前 修正後
変数 分散
位置 Where 条件
StDevP 標準偏差 (母集団)
VarP 分散 (母集団)

SQL Server 7.0 または Access 2000 がインストールされているマシン上で Visual Studio 6.0 を使用している場合、このサービスパックをインストールすると、SQL Server Enterprise Manager または Access 2000 データベース プロジェクトでも修正後の用語が使用されます。

5.1.2.2. Service Pack 3 で修正された問題

既に確認されている問題

5.1.3. 破損したユーザー設定ファイルの検出

5.1.3.1. Service Pack 3 で修正された問題

Visual Studio は、破損したユーザー設定ファイルを検出し、破損しているファイルをマシンから削除するようになりました。この処理が行われると、Visual Studio は "予期しないエラーです。中止します。" というメッセージを表示します。次に Visual Studio を起動するときに、新しいユーザー設定ファイルが自動的に生成されます。

5.1.4. Windows 95 でのユーロ通貨記号のサポート

Microsoft オペレーティング システムでのユーロ通貨記号のサポート情報、または Microsoft Windows 95 Euro product update をダウンロードする方法については、http://www.microsoft.com/windows/euro.asp を参照してください。Microsoft Windows 98 および Windows NT 4.0 SP4 は、既にユーロ通貨記号に対応しています。

5.1.5. Internet Explorer 関連の修正

5.1.5.1. Service Pack 3 で修正された問題

Internet Explorer 5 と Visual Studio 6.0

Visual Studio 6.0 Service Pack 4 では、同一マシン上で Visual Studio 6.0 と Internet Explorer 5 を実行した場合に発生していた問題が解決されています。Internet Explorer 5 と Visual Studio 6.0 を同一マシン上で使用する場合は、Visual Studio 6.0 Service Pack 4 にアップグレードしてください。

Internet Explorer のバージョンと HTML の編集

インストールされている Internet Explorer のバージョンによって、HTML エディタでの要素の選択状態に違いがあります。要素とは、高さや幅を持つボタンやテキスト ボックスなどのことです。

Internet Explorer 4,01 では、要素の選択は次のように行われます。

Internet Explorer 5 では、要素の選択は次のように行われます。

また、エディタ上で表示を切り替えると、余白は、Internet Explorer 4.01 よりも Internet Explorer 5 の方が適切に保存されます。

5.1.6. Microsoft ActiveX Data Objects (ADO) のドキュメント

5.1.6.1. Service Pack 3 で修正された問題

The Microsoft® ActiveX® Data Objects のドキュメントが更新されました。詳細については、Visual Basic の ADO セクションを参照してください。

5.1.7. Microsoft Repository の修正

5.1.7.1. Service Pack 3 で修正された問題

Service Pack 4 に含まれる Microsoft® Repository のバージョンでは、Repository エンジンの性能が大きく向上しました。また、次の問題も修正されています。

既に確認されている問題

SQL 6.5 ベースのリポジトリでは、Service Pack 3 は yy/mm/dd 形式の発行日付による検索を禁止します。Visual Component Manager で、発行日付でコンポーネントを検索するには、SQL サーバーの日付書式の設定に関係なく、4 桁年号の日付または m/d/y 形式の日付を入力する必要があります。SQL 7.0 ベースのリポジトリに対する日付検索は影響を受けません。日付は SQL Server のデフォルト書式で入力します。

5.1.8. その他の修正された問題

5.1.8.1. Service Pack 4 で修正された問題