Direct3DRMTexture3インターフェイスは、テクスチャ管理に対するより洗練された制御を可能にする。 Changedメソッドは、テクスチャの変更リージョンを指定可能にする。また、Direct3DRMTexture3はテクスチャ管理キャッシングメソッドのGetCacheFlags、SetCacheOptions、およびGetCacheImportanceも提供する。
GenerateMIPMapメソッドは、ソースイメージからミップマップを生成する。
テクスチャを作成するときに不必要な遅延を避けるため、再利用するテクスチャは保持しておいて、必要になるたびに作成しなくて済むようにする。最適なパフォーマンスを得るには、使用するデバイスのサポートするテクスチャサーフェスフォーマットを使う。これにより、テクスチャを作成してから変更するときに、手間のかかるフォーマット変換を回避することができる。
Direct3DRMTexture3インターフェイスのメソッドは、以下のグループにまとめることができる。
Direct3DRMTexture3インターフェイスは、Direct3DRMObjectインターフェイスから以下のメソッドを継承する。
AddDestroyCallback CloneObject DeleteDestroyCallback GetAppData GetClassName GetName SetAppData SetName
Direct3DRMTexture3オブジェクトを作成するには、Direct3DRM3.CreateTextureFromSurfaceメソッドを呼び出す。
アプリケーションがテクスチャのどのリージョンを変更するかを指定できるようにする。
構文
object.Changed(flags As CONST_D3DRMTEXTURECHANGEDFLAGS, nRects As Long, rects() As RECT)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- flags
- テクスチャの変更を示すCONST_D3DRMTEXTURECHANGEDFLAGS列挙型の1つ以上の値。
- nRects
- rects中のRECT型の数。この値が0で、flagsにD3DRMTEXTURE_CHANGEDPIXELSまたはD3DRMTEXTURE_INVALIDATEONLYが含まれる場合は、テクスチャ全体が更新される。
- rects
- 変更されたピクセルのリージョンを記述するRECT型の配列。flagsにD3DRMTEXTURE_CHANGEDPIXELSまたはD3DRMTEXTURE_INVALIDATEONLYが含まれる場合は、rectsパラメータだけが有効である。RECTは、方形定義の型である。
Type RECT Bottom As Long Left As Long Right As Long Top As Long End Type
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
単一のイメージソースからミップマップを生成する。
構文
object.GenerateMIPMap( )
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
注意
このメソッドは、テクスチャの作成後はいつでも呼び出すことができる。このメソッドは、レベル間の双一次フィルタリングによってソースイメージのミップマップを1×1の解像度まで生成できる。ミップマップが生成されると、マップはいつでも使用可能で、Direct3DRMTexture3.Changedを呼び出して、更新することができる。ミップマッピングを使用する場合には、Direct3DRMDevice3.SetTextureQualityを使用して、テクスチャのクオリティをD3DRMTEXTURE_MIPNEAREST、D3DRMTEXTURE_MIPLINEAR、D3DRMTEXTURE_LINEARMIPNEAREST、またはD3DRMTEXTURE_LINEARMIPLINEARに変更することを忘れてはならない。特別のミップマップレベルは、テクスチャクオリティがミップマッピング型を含み、かつハードウェアデバイスがミップマッピングをサポートしない限り、ハードウェアデバイスのビデオメモリに格納されない。
テクスチャメモリが制限されている場合に、テクスチャ管理で現在のテクスチャをどのように処理するかに関する情報を取得する。
構文
object.GetCacheFlags( ) As CONST_D3DRMTEXTURECACHEFLAGS
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
戻り値
CONST_D3DRMTEXTURECACHEFLAGS列挙型から値を返す。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
テクスチャメモリが制限されている場合に、テクスチャの相対的な重要度に関する情報を取得する。
構文
object.GetCacheImportance( ) As Long
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
戻り値
テクスチャの相対的な重要度を示す値を返す。デフォルトは0である。値が大きければ、重要度が高いことを示す。この値を使用して、テクスチャメモリが制限されている場合にどのテクスチャを最後にダウンサンプルするかを計算する。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
Direct3DRMTexture3オブジェクトをレンダリングするために使用する色の最大数を取得する。
構文
object.GetColors( ) As Long
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
戻り値
色数を返す。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
注意
このメソッドは、Direct3DRMTexture3オブジェクトが作成された元のイメージ中の色の数ではなく、Direct3DRMTexture3オブジェクトが量子化された色の数を返す。したがって、戻り値の色の数は通常、Direct3DRM3.SetDefaultTextureColorsメソッドを呼び出して設定した色に一致する。ただし、Direct3DRMTexture3.SetColorsメソッドを明示的に呼び出してDirect3DRMTexture3オブジェクトの色を変更した場合は、そうはならない。
デカールの現在の原点を取得する。
構文
object.GetDecalOrigin(x As Long, y As Long)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- x, y
- デカールの原点のxおよびy座標。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
指定のデカールのスケーリングプロパティを取得する。
構文
object.GetDecalScale( ) As CONST_DBOOLFLAGS
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
戻り値
デカールをスケーリングする場合に深度が考慮されるときは1を返し、デカールがシーンのフレーム上のテクスチャである場合は、ビューアから遠くにあれば小さく、ビューアの近くにあれば大きくスケーリングされる。そうでなければ、深度情報は無視され、デカールはビューアからの遠近にかかわらず同じサイズとなり、0が返される。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
デカールのサイズを取得する。
構文
object.GetDecalSize(w As Single, h As Single)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- w, h
- デカールの幅と高さ。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
デカールの透明プロパティを取得する。
構文
object.GetDecalTransparency( ) As CONST_DBOOLFLAGS
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
戻り値
デカールが透明な色を持っている場合は1、そうでなければ0を返す。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
デカールの透明な色を取得する。
構文
object.GetDecalTransparentColor( ) As Long
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
戻り値
透明な色の値を返す。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
レンダリング時にテクスチャ中の各色に対して使用されるシェード数を返す。
構文
object.GetShades( ) As Long
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
戻り値
シェード数を返す。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
テクスチャを作成するために使用した Microsoft® DirectDraw®サーフェスを取得する。このメソッドは、Direct3DRM3.CreateTextureFromSurfaceがテクスチャの作成に使用された場合にのみ、サーフェスを取得する。
構文
object.GetSurface(flags As Long) As DirectDrawSurface4
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- flags
- フラグ値。0でなければならない。
戻り値
対応するDirectDrawSurface4オブジェクトを返す。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
テクスチャメモリが制限されている場合に、テクスチャ管理で現在のテクスチャをどのように処理するかに関する情報を提供する。
構文
object.SetCacheOptions(importance As Long CONST_D3DRMTEXTURECACHEFLAGS As Long)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- importance
- テクスチャの相対的な重要度を示す値。デフォルトは0である。値が大きければ、重要度が高いことを示す。この値を使用して、テクスチャメモリが制限されている場合にどのテクスチャを最後にダウンサンプルするかを計算する。
- flags
- CONST_D3DRMTEXTURECACHEFLAGS列挙型からの1つ以上の値。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
Direct3DRMTexture3オブジェクトをレンダリングするのに使用する色の最大数を設定する。このメソッドは、ランプカラーモデルに限り必要となる。
構文
object.SetColors(c As Long)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- c
- 色の数。デフォルト値は8である。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
デカールの左上からのオフセットとしてデカールの原点を設定する。
構文
object.SetDecalOrigin(x As Long, y As Long)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- x, y
- デカール座標でのデカールの新しい原点。デフォルトの原点は (0, 0) である。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
注意
デカール原点は、レンダリング時にそのフレームの位置にマップされる。たとえば、十字のデカールの原点は、デカールの中点に設定され、下向きの矢印の原点は、底辺にそった中点に設定される。
このメソッドは、Direct3DRMTextureInterpolatorオブジェクトにデカール原点キーを追加するためにも使用する。
参照
デカールのスケーリングプロパティを設定する。
構文
object.SetDecalScale(considerScale As CONST_DBOOLFLAGS)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- considerScale
- デカールのスケーリング時に深度情報を使用するかどうかを示す値。このパラメータがD_TRUEの場合、デカールをスケーリングする場合に深度が考慮され、デカールがシーンのフレーム上のテクスチャである場合、ビューアから遠くにあれば小さく、ビューアの近くにあれば大きくスケーリングされる。D_FALSEの場合、深度情報は無視され、デカールはビューアからの遠近にかかわらず同じサイズとなる。デフォルト値はD_TRUEである。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
シーン中の深度に従ってデカールがスケーリングされる場合に、使用されるデカールのサイズを設定する。
構文
object.SetDecalSize(width As Single, height As Single)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- width, height
- モデル座標における、デカールの新しい幅と高さ。デフォルトサイズは、[1, 1]である。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
注意
このメソッドは、Direct3DRMTextureInterpolatorオブジェクトにデカールサイズキーを追加するためにも使用する。
参照
デカールの透明プロパティを設定する。
構文
object.SetDecalTransparency(transparencyEnabled As CONST_DBOOLFLAGS)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- transparencyEnabled
- デカールが透明と不透明のどちらの色を持っているかを指定する値。D_TRUEに設定されているとデカールは透明の色を持ち、D_FALSEに設定されていると不透明の色を持つ。デフォルトはD_FALSEである。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
デカールの透明な色を設定する。
構文
object.SetDecalTransparentColor(tcolor As Long)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- tcolor
- 新しい透明な色。デフォルトの透明な色は黒である。オブジェクトの色をアルファ要素を含めて指定するには、オブジェクト上のDirectX7インターフェイスからCreateColorRGBAメソッドを呼び出す。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
注意
このメソッドは、Direct3DRMTextureInterpolatorオブジェクトにデカールの透明色キーを追加するためにも使用する。
参照
レンダリング時に、Direct3DRMTexture3 オブジェクトの各色に対して使用するシェードの最大数を設定する。このメソッドは、ランプカラーモデルに限り必要となる。
構文
object.SetShades(numShades As Long)
要素
- object
- Direct3DRMTexture3オブジェクトを表すオブジェクト式。
- numShades
- 新しいシェード数。この値は、2の累乗でなければならない。デフォルト値は16である。
エラー値
エラーのリストについては、「Direct3D保持モードのエラー値」を参照すること。
参照
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