Developer Studio 5.0を使用したサンプルの構築

Microsoft® DirectX® Software Devepoler Kitに同梱されているサンプルには、コマンドラインでサンプルを構築するmakefileが含まれている。サンプルを実行すると、内容が確認できる。興味のあるサンプルについては、理解を深め、コードを変更する。Microsoft Developer Studio™を使用して、サンプル(またはユーザのコード)を構築してデバッグするには、Developer Studioでプロジェクトを作成する。この項では、Developer Studio Version 5.0でプロジェクトを作成する方法について説明する。プロジェクトファイルには、必要なソースファイルとライブラリをインクルードし、Developer Studioを適切なライブラリで構成し、パスをインクルードして、コンパイラが必要なライブラリとヘッダファイルを検出できるようにする必要がある。

サンプルをコマンドラインで構築する情報については、DirectX SDK Samples ディレクトリのreadme.txtを読むこと。

この項では、次の項目について説明する。

ツールオプション

Developer Studioを使用するには、DirectX SDKのヘッダファイルとライブラリファイルを格納しているパスを指定する必要がある。ここでの設定は、Developer Studioのグローバルな設定になり、プロジェクトごとに設定を繰り返す必要はない。

以下の手順に従って、DirectX SDKのヘッダファイルとライブラリファイルの格納先ディレクトリをインクルードおよびライブラリファイルの検索パスに追加する。

  1. Developer Studioの [ツール] メニューの [オプション] をクリックする。
  2. [ディレクトリ] タブをクリックする。
  3. [表示するディレクトリ] ボックスの [インクルード ファイル] をクリックする。
  4. [ディレクトリ] ボックスの点線で囲まれた四角形のボタンをクリックして、DirectX SDKのインクルードディレクトリをフルパスで入力する。または、四角形のボタンをクリックした際にエントリフィールドの右側に表示される"..."(参照) ボタンをクリックして、適切なディレクトリに移動する。ヘッダ (インクルード) ファイルは、デフォルトでc:\mssdk\includeにインストールされている。
  5. Enterキーを押して、入力を完了する。必要に応じて、新しいエントリを再び選択し、入力したディレクトリ名が一覧の一番上に移動するまで、[アイテムを上へ移動] ボタン (アイテムを上へ移動) をクリックする。こうすると、DirectXファイルが検索パスの先頭に入り、ファイル名の複製で使用されるようになる。

    次の画面は、[オプション] ダイアログボックスの [ディレクトリ] タブを示している。デフォルトのインクルードディレクトリがディレクトリ一覧の一番上にある。

    [オプション] ダイアログ ボックスの [ディレクトリ] タブ

  6. インクルードディレクトリを追加したら、ライブラリディレクトリを追加する。[表示するディレクトリ] ボックスの [ライブラリ ファイル] をクリックする。
  7. [ディレクトリ] ボックスの点線で囲まれた四角形のボタンをクリックして、DirectX SDKのライブラリディレクトリをフルパスで入力する。または、"..."(参照) ボタンをクリックして、検索パスを指定する。ライブラリファイルは、デフォルトではc:\mssdk\libにインストールされている。
  8. Enterキーを押して入力を完了する。必要に応じて、新しいエントリを再び選択し、入力したアイテムがディレクトリ一覧の一番上に移動するまで、[アイテムを上へ移動] ボタンをクリックする。

新しいプロジェクトの作成

新しいプロジェクトを作成するには、次の手順に従う。

  1. Developer Studioの [ファイル] メニューの [新規作成] をクリックする。
  2. [プロジェクト] タブをクリックする。
  3. 適切なプロジェクトタイプをクリックする。Windows®アプリケーションを作成するには、[Win32 Application] をクリックする。
  4. プロジェクト名を入力する。
  5. 場所を指定してプロジェクトへのパスを編集するか、または、"..."(参照) ボタンをクリックして、ディレクトリを指定する。プロジェクト名がパスに追加されることに注意する。

プロジェクトの設定

この節では、適切なライブラリをプロジェクトに追加し、作業ディレクトリを設定する手順を説明する。作業を進める前に、Developer Studioでプロジェクトを開く。

ライブラリの追加

  1. Developer Studioの [プロジェクト] メニューの [設定] をクリックする。
  2. [リンク] タブをクリックする。
  3. [カテゴリ] ボックスの [一般] をクリックする。
  4. [設定の対象] ボックスの [すべての構成] をクリックする。
  5. [オブジェクト/ライブラリ モジュール] ボックスにプロジェクトに必要なライブラリの名前を入力する。ライブラリ名は通常、一覧の先頭に記述し、定義がコアライブラリから最初に選択されるようにする。

    必要なライブラリは、コードで使用する技術により、プロジェクトごとに異なる。特定のサンプルに必要なライブラリが分からない場合は、サンプルディレクトリにあるmakefileを検索して、同じライブラリリストをインクルードする。次の表は、DirectX SDKで一般的にインクルードされるライブラリの一覧である。Platform SDKでインクルードするWinmm.lib ライブラリは、マルチメディア機能も追加する。
    DirectDraw ddraw.lib
    Direct3D保持モード d3drm.lib
    DirectSound dsound.lib
    DirectPlay dplayx.lib
    DirectInput dinput.lib

    たとえば、Tex1サンプルのmakefileは、Microsoft DirectDraw®とDirect3D®保持モードを使用するため、ddraw.libとd3drm.libの一覧を表示する。

次の画面は、[プロジェクトの設定] ダイアログボックスの [リンク] タブを示している。すべての構成の設定が指定され、マルチメディアとDirectX ライブラリが、Developer Studioのデフォルトの [オブジェクト/ライブラリ モジュール] リストに追加されている。

[プロジェクトの設定] ダイアログ ボックスの [リンク] タブ

作業ディレクトリの設定

作業ディレクトリを設定して、プログラムが特定のファイルを検出できるようにする必要がある。たとえば、プログラムが常駐するディレクトリから、画像をロードする必要がある。デフォルトでは、Developer Studioは現在の作業ディレクトリをプログラムが常駐するディレクトリではなく、Developer Studioが常駐するディレクトリに設定する。

作業ディレクトリを設定するには、次の手順に従う。

  1. Developer Studioの [プロジェクト] メニューの [設定] をクリックする。
  2. [デバッグ] タブをクリックする。
  3. [設定の対象] ボックスで適切な構成 (たとえば、[すべての構成] または [Win32 Debug]) をクリックする。
  4. [作業用のディレクトリ] ボックスに作業ディレクトリをフルパスで入力する。

次の画面は、[プロジェクトの設定] ダイアログボックスの [デバッグ] タブを示している。Win32 Debug 構成の作業用ディレクトリが指定されている。

[プロジェクトの設定] ダイアログ ボックスの [デバッグ] タブ

ファイルをプロジェクトに追加

必要なファイルをプロジェクトに追加するには、次の手順に従う。作業を進める前に、Developer Studioを開いておく。

  1. Developer Studioの [プロジェクト] メニューの [プロジェクトへ追加] をポイントする。
  2. ファイルを新規作成する場合は、[新規作成] をクリックし、ファイルタイプを選択して、ファイル名を指定する。
  3. 既存のファイルを開いている場合は、[ファイル] をクリックして、プロジェクトに追加するファイルを選択する。
  4. すべてのソースファイル (.cppまたは.c ファイル)、リソースファイル (.rc ファイル)、その他の必要なファイルをすべて追加するまで、以上の手順を繰り返す。
  5. Developer Studioの [ファイル] メニューの [すべて保存] をクリックして、ソースコード、プロジェクトファイル、作業スペースなどのすべてのファイルを保存する。

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