Platform SDK: DirectX

DirectMusic プロジェクトの作成

[Visual Basic]

ここでは、C++ によるアプリケーション開発に関連する内容だけを説明する。

[C++]

ほかの DirectX コンポーネントと異なり、DirectMusic API は完全な COM ベースであり、COM オブジェクトを作成するヘルパー関数などのライブラリ関数を含まない。したがって、ビルド中にリンクする Dmusic.lib ファイルは存在しない。

ほとんどのプロジェクトでは、Dmusicc.h および Dmusici.h ヘッダー ファイルをインクルードしなければならない。これらのファイルには、それぞれコア レイヤおよびパフォーマンス レイヤの宣言が含まれている。また、戻り値を含む Dmerror.h ファイルもインクルードしなければならない。Dmusicf.h にはファイル形式が含まれ、ファイルを直接操作したり、DirectMusic に組み込まれたローダーにまったく依存しない、ミュージック オーサリング ツールなどのアプリケーションでのみ必要となる。

Dmksctrl.h には、プロパティの設定で使用される IKsControl インターフェイスの宣言が含まれている。Ksproxy.h および Ks.h ファイルがある場合、このファイルは必要ない。

DirectMusic は、Windows 32 ビット オペレーティング システムのマルチスレッド機能を使用する。マルチスレッドを利用することによって、アプリケーションが別のタスクを実行している間に、DirectMusic はバックグラウンドで音楽の生成、処理、および合成を行うことができる。プロジェクトをマルチスレッドを使って開発するように注意すること。少なくとも、マルチスレッド ライブラリとリンクすること。

また、アプリケーションが DirectMusic で使用される GUID にアクセスできるように注意する。詳細については、「DirectX のサンプルおよびその他の DirectX アプリケーションのコンパイル」を参照すること。